カルピスバターって知ってますか?トーストに塗るとコクがあって奥深い〜!

カルピスといえば子どもから大人まで人気の飲みものですが、そのカルピス社がつくっているカルピスバターは、生産量が少なく幻のバターとまでいわれています。カルピスからバターができるの?普通のバターとどこが違うの?トーストに塗るとどんな味がする?など、いろいろ気になるカルピスバターについてご紹介します。

カルピスバターって

生乳そのままのクリーミーさが特徴

カルピスバターとは、カルピスをつくる会社がつくっているバターです。このバター、生乳そのままの純白でクリーミーなコクがありつつ、あっさりとした味わいが特徴です。

なぜカルピス社がバターをつくっているかというと、100年近く飲み継がれてきた乳酸菌飲料「カルピス」をつくる工程で、生乳から乳脂肪を分離する時にできる脂肪分(クリーム分)からうまれたのが始まりです。

カルピス用には、良質で新鮮な牛乳だけが用いられており、その牛乳から得られる乳脂肪分からつくるので美味しいバターとなっているのです。

いわばカルピスの副産物なので、カルピスの生産でできたクリームの量で、バターの生産量が決まるのです。このバターを一つ作るのに必要な牛乳は、原液タイプのカルピス40本分にもなるそうです。

その希少性から幻のバターとも呼ばれています。では、カルピスの味がするの?と思うかもしれませんが、カルピスの味がするわけではありません。

ていねいな工程から生まれる特選品

カルピスバターのおいしさの秘密は、原材料や作業工程にあります。

主として都府県産の良質な生乳を牧場から冷却した状態で運び、さまざまな品質チェックが行われます。

つぎに、遠心分離機で乳脂肪分(クリーム分)と脱脂乳に分離します。脱脂乳は主として乳酸菌飲料「カルピス」になります。

そこから、冷却した乳脂肪分を低温のまま寝かせ、エイジング(熟成)します。

熟成させた乳脂肪分を、厳密な温度管理のもと、チャーニング(攪拌かくはん)します。ここで乳脂肪分が凝集し、バターの原型(乳脂肪分の粒)が出来上がります。

最後に、バターミルクで乳脂肪分の粒を洗うことで豊かなミルク風味のバターに仕上がります。バターミルクとは、チャーニングの際に出てくる澄んだ液、脱脂乳に近い成分のこと。

有塩バターの場合は、この作業中に食塩を加え練り上げます。

これだけ手間ひまをかけて、ようやく上質でクリーミーな味わい、深いコク、透きとおる口どけ、これだけ衝撃を受ける極上バターがてきあがります。

焼きたてのトーストに塗って食べると、口の中で広がるミルクの濃厚な味わいと、程よい塩加減。これらが絶妙のバランスで、舌の上からドーンと口全体に広がる感じに、心奪われます。

カルピスバターの歴史

カルピスの生みの親は、明治時代に生まれた三島海雲という人です。

カルピスを生み出すきっかけは1908年、仕事で訪ねた内モンゴル。海雲は長旅で疲れ果てていました。その様子を見た現地の遊牧民が白い飲み物をすすめてくれました。それは家畜の乳を乳酸菌で発酵させた「酸乳」と呼ばれるもの。強烈に酸っぱいのですが、毎日飲んでいると胃腸の調子が良くなり、元気が出たといいます。

「これは日本でも広める価値がある」と、帰国した海雲は本格的に乳酸菌の研究を始め、ついに見つけ出したのが保管庫に入っていた乳酸菌でした。

海雲は試行錯誤を重ね、この菌を使って1919年、日本初の乳酸菌飲料、カルピスを完成。その3年後には新聞に、甘酸っぱい味を表現した名キャッチコピー「初恋の味」のヒット商品が誕生しました。

「カル」はカルシウム、「ピス」はサンスクリット語のサルピス(熟酥じゅくそ)からきているそうです。

そのカルピスの副産物ともいえるのがカルピスバターです。1942年(昭和17年)に業務用として発売され、その当初より一流フランス料理店のトップシェフから絶賛を受け、秘伝の味として、口外されない”幻のバター”といわれてきました。

その後、1942(昭和17)年に業務用として発売され、1981年(昭和56年)に一般家庭用として発売したのが「カルピス(株)特撰バター」です。


カルピス(株)特撰バター100g(有塩)は、少子高齢化や生活の多様化により増加している少人数世帯に向けた、より手にとりやすいお手軽サイズの商品です。私たちでも気軽に買えるようになり、バタートースト派にはうれしいですね。

カルピスバターの種類・値段

「カルピス(株)特撰バター」は、生産量が少なく幻のバター、白いバター、プロの料理人だけでなく一般の人にもリピーターが多くいます。お値段は450g で、一般的なバターの約2倍の値段! 

それでも、その品質の高さや、カルピスバターの美味しさには、値段以上の価値があるということかもしれませんね。

カルピス特選バター450g(有塩)/1.457円

1981年の発売以来、こだわりのお客様に支持されているロングセラー商品。

カルピス特選バター450g(食塩不使用)/1.507円

お菓子やパンづくり、お料理に最適な食塩不使用タイプ。

カルピス特選バター100g(有塩)/450円

手軽に買い求められる100gタイプ。新鮮なうちに使いきることができ、トースト用にピッタリサイズ。

まとめ

幻のバターと呼ばれたカルピスバターですが、近年、その美味しさの評判から口コミで存在が一般にも知られるようになり、デパートや高級スーパーでも置くようになりました。そのほか、インターネットでも購入することができるので、ぜひ、極上のカルピスバタートーストの味わいをお試しください!

オリーブオイルトーストで健康効果あり?アレンジレシピやオイルの選び方も

オリーブオイルにはオレイン酸やポリフェノールが含まれていて、パンにつけて食べると血糖値の上昇を抑える効果があるってご存知でしょうか?体にいいものなら最大限に引き出して、おいしく食べたいですね。はちみつ、生ハム、チーズ、などをちょい足しアレンジもおすすめ。また、トーストに合うオリーブオイルの選び方もご紹介します。

オリーブオイルトースト

つくり方

食パンにバターをのせ、オーブントースターで焦げ目がつくまで焼きます。焼けたバタートーストをお皿にのせ、オリーブオイルを大さじ1杯、回しかけて出来上がりです。

バターの塩気とオリーブオイルの香りで、いつものトーストが芳醇な味わいに。

オリーブオイルがたっぷり染みるように4cmくらいの厚切りの食パンを使うのがポイント。包丁で切れ目を入れると食べやすく、オリーブオイルがよく染み込みます。

食パンなどの炭水化物はオリーブオイルといっしょに摂取すると、血糖値の上昇も下降もゆるやかになり、血糖値スパイクを抑制する効果があります。

また、血液をサラサラにしたり、整腸作用、認知症の予防、皮膚の乾燥などにも役立ちます。すっきりした風味のオリーブオイルは、胃がもたれることもありません。

ちょい足しアレンジ

オリーブオイル&はちみつ

オリーブオイルトーストに、はちみつを回しかけるだけで出来上がり。ジュワーっと染み込んだはちみつの甘みとオリーブオイルのしっとり感がたまりません。はちみつはたっぷりがおいしいです。

栄養価がバランスよく含まれたはちみつには、疲労回復、風邪予防、美容効果など、1日の健康維持の手助けをしてくれますよ。

オリーブオイル&生ハム

生ハムに塩気が含まれているのでバターは使わず、食パンだけを焼いてオリーブオイルを回しかけ、最後に生ハムをのせて出来上がり。

生ハムの塩っぱさとオリーブオイルの組み合わせは、シンプルだけど深い味わいを感じさせてくれます。ワインのおつまみとしても、かんたんでおすすめの一品です。

オリーブオイル&チーズ

ナチュラルチーズやブルーチーズなど、冷蔵庫に残ったりしていませんか。バターの代わりに、チーズをのせて食パンを焼き、最後にオリーブオイルを回しかけましょう。

チーズのとろとろ感とオリーブオイルの香りが楽しめるトーストです。 朝食はもちろん、おやつにも  …。

オリーブオイル&バジル

市販の乾燥バジルやバジルペーストを利用します。バタートーストが焼けたら、オリーブオイルを回しかけ、最後にバジルを適量ふりかけます。

バジルの香り成分には、アンチエイジングやリラックス効果が期待できます。バジルといえばマリネやパスタの食べ合わせがおなじみですが、オリーブオイルトーストでもぜひ試してみてください。

オリーブオイルの成分と効果

オリーブオイルにはオレイン酸やポリフェノールが豊富に含まれていて、動脈硬化や高血圧、心臓病などのリスクを減少させ、生活習慣病を予防してくれます。

このオイレン酸には、コレステロールを減らす作用があるのですが、悪玉コレステロール値を下げ、しかし善玉コレステロール値は下げないという働きをしてくれます。

なので、動脈硬化・高血圧・心疾患などの生活習慣病を予防、改善につながります。また、血圧降下や血糖値を下げる効果もあり、高血圧や糖尿病の予防にも役立つとされています。

また、オレイン酸は胃の中での滞在時間が短いので、胃もたれや胸焼けなどが少なくなり、胃の疾患の予防や改善につながります。

さらに、オレイン酸は皮膚を柔らかくする効果があり、美肌づくりにもうれしい効果が期待できますよ。

その他にも、抗酸化作用の強いポリフェノールを多く含んでいるため、体内で脂肪細胞が増加するのを抑制する働きを持っています。強い抗菌・抗ウイルス効果を発揮します。

こんなに身体に良いといわれるオリーブオイル、朝食でトーストといっしょに積極的に取り入れてみてはいかがでしょう。

トーストに合うオリーブオイルは?

さまざまな種類のオリーブオイルが市販されていますが、オリーブオイルトーストに合う種類や使い方などを知りたくなりますね。


■エキストラバージンオリーブオイル

オリーブオイル特有の豊かな香りと味わいが特長です。一般的には、生食で味わう食べ方が好まれています。食べ慣れた料理にプラスするだけで、風味とコクがアップして新しいおいしさに出会えます。

・サラダのドレッシングやマリネに
・パンにつけて
・グリル野菜や温野菜に回しかけて
・卵かけご飯や納豆、冷奴に
・バニラアイスやアップルパイなど、スイーツに
・仕上げの香りづけとして
・アヒージョなど、油を味わう料理に

■オリーブオイル(ピュア)

エキストラバージンオリーブオイルに比べると、味や香りがマイルドなのが特長です。一般的には、焼く・炒める・揚げるなど、加熱調理の油として好まれています。

・パスタの炒め油として
・焼き魚や目玉焼きに
・フライや天ぷら、から揚げに

オリーブオイルは、大きくエンストラバージンオイルピュアの2種類に分けられます。

エクストラバージンオリーブオイルとは、オリーブの果実をしぼってろ過しただけの一番搾りのオイルのこと。オリーブオイル特有の香りと味わいが豊かに感じられ、酸度0.80%以下などの厳しい基準をクリアしたものだけに、この称号が与えられます。

エクストラバージンオリーブオイルには、甘味や苦み、スパイシーな個性の強いものから、味も香りもマイルドなものまで、品種によってさまざまな持ち味があります。

ピュアといわれているものは、そのしぼっただけのオイルを精製し、香りや味のない油の状態にしたものと、エクストラバージンオリーブオイルもしくはバージンオリーブオイルをブレンドして出来上がります。ブレンドの比率に決まりはないので、ほぼ無味無臭のものもあれば、オリーブオイルらしさを感じるものもあります。

ちなみに、ピュアという呼び名は日本国内だけのもので、正式には、オリーブオイルという名前に分類されます。

いろいろな種類を味わい、作る料理との組み合わせを考えるのも、オリーブオイルの醍醐味です。

早摘みグリーンオリーブ

早摘みグリーンオリーブとは、オリーブの実が熟す前のわずかな期間に収穫されるオリーブのこと。フレッシュな風味と、豊富なポリフェノール含有量が特長です。


早摘みグリーンオリーブは、熟したオリーブ果実に比べると、搾油できるオイルの量は多くありません。同じ量のオイルを得るにはより多くの原料を必要とするため、希少性が高くなります。

有機オリーブオイル

有機栽培のオリーブから作られた有機オリーブオイル(オーガニックオリーブオイル)。栽培の難しさから、有機オリーブオイルはイタリアでも国内生産量の十数%と言われています。

まとめ

オリーブオイルはトーストにかけて食べると、好きな人にはあの青臭い風味がたまりません。年齢とともに気になる高血圧、美肌などの健康効果につながるとなれば、ドレッシングやパスタ料理だけでなく、毎日、積極的に取り入れてみませんか。

だいこんは生のほうが栄養があるってほんと?おどろきの効能とおすすめの食べ方!

おろして良し、煮て良し、漬けても良しのだいこんですが、じつは火を通すより生のほうが栄養価が高いってご存でしたか?だいこんにはビタミンCや、ジアスターゼ、リパーゼなどの消化酵素が含まれていて、だいこんおろしはその効能がもっとも期待できる食べ方なのです。そこで、生だいこんの栄養価と効能、おすすめのレシピをご紹介します。

だいこんの栄養価と効能

だいこんには、風邪や老化防止に効くビタミンCをはじめ、デンプンを分解するジアスターゼリパーゼなどの消化酵素が含まれています。でも、これらの酵素は熱に弱く、だいこんおろしなど生で摂取するのがいちばん効果的です。

ビタミンCは、体内の免疫力を高めてくれます。なので、風邪の引きはじめやのどが痛いときに、だいこんの汁を飲んで治ったという話も聞きます。ただ、ビタミンCは体内でほとんどつくることができないため、野菜や果物など食品から摂取するしかできないのです。

また、ジアスターゼは、炭水化物(デンプン)の消化を助け、食べ物の消化が悪いと胃がもたれたり、ゴロゴロしたりします。おもに、胃酸過多、胃もたれや、胸やけなどに効果が期待できます。おもちを食べ過ぎたときなどにだいこんおろしを食べると、胃がスッキリします。

リパーゼは、中性脂肪を分解・消化する酵素です。すい臓でつくられ十二指腸に運ばれますが、この間に異常が発生すると血液中の濃度が上昇します。食物から摂取した脂肪は消化の途中で胆汁と混ざりあい、リパーゼによって分解が進められます。分解された脂肪は脂肪酸に変わり、血液に乗って体のエネルギーとして使用されます。

おどろくべき、だいこんの健康パワー!体の細胞の代謝がよくなったり、老廃物を排出しやすくなり、不必要な脂肪細胞も減少させるなど、いろいろな効能が潜んでいるのがわかりました。

これまでは料理の脇役くらいにしか思っていませんでしたが、毎日の食卓で賢い食べ方をしていきたいですね。

おすすめの食べ方

だいこんおろし

だいこんおろしは、前述の炭水化物の消化を助けてくれます。だいこんおろしをからめて食べるからみ餅、おろしそば、おろしうどんなどがおすすめ。

また、たんぱく質や脂肪の消化も助けてくれるので、焼き魚やしらす、焼肉鶏唐揚げ、和風ハンバーグ、焼き油揚げ、天ぷらなど、だいこんおろしを添えると、さっぱりと食べられます。

二日酔いでスッキリしないときは、だいこんおろしの汁を飲んでみてください。 胃の不快感が解消するとともに、ビタミンCが肝臓の働きを高めてくれます。

アレンジレシピ

だいこん生ハム巻き

だいこんは薄い半月切りにし、塩少々でもんで、しんなりさせます。生ハムは食べやすい大きさにカット。生ハムでしんなりしただいこんを巻きます。お皿に盛って、オリーブオイルを少しかけてできあがり。

一口サイズで食べやすく、ワインのおつまみにもピッタリの一品です。

千切り白味噌和え

だいこんとにんじんを千切りにし、白味噌で和えます。千切り器を使うと、あっという間に千切りができます。だいこんとにんじんの千切りに塩少々をふりかけ、5分ほど置いておきます。

白味噌大さじ2、酢大さじ1、砂糖小さじ2をすり鉢でよく混ぜ合わせます。千切りだいこんとにんじんを軽くしぼって水分をとり、調合した白味噌で和えてできあがり。季節によっては、ゆずの皮を飾ると風味がよくなります。

ハリハリだいこん

干しだいこんを薄くスライスして醤油に漬け込んだものです。

だいこん1/2本を皮を剥き、いちょう切りにし、1日乾燥。タレは、しょうゆ大さじ6、砂糖大さじ3、みりん大さじ2、酢大さじ1、昆布5cm角1(2mm幅にカット)を、ぜんぶ鍋に入れて沸騰させます。干しただいこんをタレに漬け込み、翌日から食べられます。

大根らしい食感と、程よい甘さとしょうゆの味がマッチしていてご飯によく合います。おにぎりの具にしても美味しいですよ。

部位ごとの違い

だいこんは部位によって辛みや水分量が異なります。葉元は水分が多く甘みが強め。先端部は水分が少なく辛みが強めで、真ん中は辛みと甘みのバランスがほどよい部分です。

おろすときは、だいこんおろし器に直角にあてておろすと、繊維が細かくなり、口あたりの良い仕上がりに。ななめにあてておろすと、繊維が粗くなり、直角よりも大根の食感が感じられます。

すりおろしてから時間がたつと口あたりや辛み、ビタミンCが損なわれてしまうので、食べる直前にすりおろしましょう。

まとめ

だいこんは年間を通して出回っているので、食卓に取り入れやすいですね。肉や魚のどんな料理にも、だいこんおろしをちょっと添えるだけで健康バランスがアップします。調理もかんたんなので、ぜひお試しください。


冬野菜で免疫力アップ!だいこん、青ねぎ、はくさい、しょうが…成分とアレンジレシピも

新型コロナウイルスの流行もあり、気温が低くなるシーズンは体調管理が気になります。散歩や睡眠のほか、日ごろの食事はとっても重要。冬野菜のだいこん、青ねぎ、はくさい、しょうがなどには免疫を高める成分が含まれていて風邪の予防にもつながります。そこで、今回は寒さをのりきる野菜とアレンジレシピをご紹介します。

免疫力を高めるとは

免疫力とは、病気にならないよう、私たちの体を守る自己防衛システムのこと。不規則な食生活やファストフードばかり食べていると免疫力が低下してしまいます。

さまざまな栄養素が凝縮された冬野菜を摂ることで、病気の予防にもつながります。健康を意識してレシピを考えると、ちょっとした体調の変化はのりこえられます。

だいこんにはカロテン、ビタミンC、植物繊維が含まれていることからがんや心疾患の予防に効果があるとされています。

青ねぎは刻んでのどに湿布すると、せき止めやのどの腫れ、痛みに効くというのを聞いたことがあると思いますが、まさに昔の人の知恵ですね。

また、はくさいは食物繊維を多く含んでいることから胃腸の動きを活発にする効果があります。

さらに、しょうがには冷えによって滞りがちになった血液を体のすみずみまで行き渡らせ、体全体をポカポカと温めるとされています。

だいこん、青ねぎ、はくさい、しょうがなど、知るほどに生命力にあふれた力強い食材です。ふだんの食生活で免疫力を高めて、病気にならない体づくりをめざしましょう。

免疫力アップのアレンジレシピ

だいこん

だいこんにはビタミンCが多く含まれ、抗酸化、抗菌作用、風邪の予防、疲労回復、肌荒れの解消など、「だいこんの医者いらず」ということわざもあります。

だいこんの葉は、小松菜などの葉物類と同様に、緑黄色野菜としても利用できます。カルシウム、カロテン、ビタミンC、それから食物繊維を含むため、がんや心疾患の予防効果も期待できます。

だいこんの皮には、ビタミンの仲間のビタミン様(ビタミンP)が含まれています。毛細血管を柔軟に保ち、皮膚に栄養を運んで潤いを与えビタミンCの吸収を助けてくれます。

最近の研究では、ビタミンPは花粉症などにも効果があることがわかっています。漬物、切干だいこんなど、だいこんの皮も捨てずに上手に使い切りましょう。

そのほか、消化酵素ジアスターゼ(アミラーゼ)の名は有名ですが、でん粉の分解・消化吸収を助けることから、胸焼けや胃もたれを予防します。

1本のだいこんとはいえ、女性にはうれしい成分ばかり。サラダやだいこんおろしなどにして、毎日、食べるとより効果を発揮してくれます。

アレンジレシピのつくり方

だいこんサラダ

皮をむき千切りにしただいこんに、ホタテ缶を汁ごと入れマヨネーズで和えるだけのかんたんレシピ。だいこんサラダはサッパリとしているので、たくさん食べられます。

だいこんおろし

だいこんは、おろしてから20分後にはビタミンCが80パーセントに減少してしまうといわれています。食べる直前におろすのがポイント。お好みでしらすなどの魚介タンパク質を加えると栄養的に最強です。

だいこんには食物繊維も豊富なので、便秘解消にも効果があります。だいこんおろしの辛みは辛子油といわれるアリルイソチオシアネートによるものですが、この成分ががんを抑制し、抗菌性もあるといわれています。

はちみつ入りだいこんあめ

風邪かなと思ったら、だいこんあめをお試しあれ。咳止めやのどの痛みの緩和など、風邪の初期症状に効くといわれています。

だいこんあめのつくり方

だいこんの皮をむかずに1センチ角に切り、はちみつに漬けて一晩ほど冷蔵庫で保存します。だいこんが浮かんできたらだいこんを取り出し、抽出したエキスを飲みます。

お湯で薄めて飲んでもいいですし、喉がイガイガして痛い時は、薄めずティースプーン1〜2杯飲むと効果的です。

青ねぎ

ねぎは白い部分にビタミンCが多く含まれており、緑の部分には緑黄色野菜に含まれているカロテン、カルシウム、ビタミンKなどが含まれます。

ねぎ特有の刺激臭はアリシンという成分で、ビタミンB1が多く含まれています。豚肉や豆腐、みそ、もやしなどと一緒に食べると脂溶性ビタミンとして体内に蓄えられ、効果的に働いてくれます。

ビタミンB1は肩こりやストレスなどの解消に効果があり、体の中で代謝されずに残った燃えかすを上手にお掃除してくれるビタミンの一つなのです。

 
新鮮な青ねぎを切るとネバネバが出てきますが、この粘液はフルクタンという成分で、多糖類といって糖の一種です。たまねぎやアスパラガスにも含まれていて、免疫力を高める効果があります。

アレンジレシピのつくり方

生ねぎ味噌

材料/
長ねぎ1本、味噌大さじ2、みりん大さじ2、酒大さじ2、砂糖大さじ1、すりおろししょうが小さじ1、しょうゆ小さじ2、ごま油大さじ1

長ねぎを小口切りにし、フライパンにごま油をひき、長ねぎを1〜2分炒めます。しんなりしてきたら調味料をすべて加えて煮詰めます。お好みでかつお節をかけると風味がまします。

熱いご飯にのせるだけでおいしいし、おにぎりの具材やひき肉炒めの調味料として使っても役立ちます。

また、血行を良くすることから、頭痛には生ねぎを細かく刻み、生みそを少々入れて熱湯を注ぎ、これにしょうが汁を入れ、熱いうちに飲むと効果があるといわれています。

はくさい

冬の鍋料理に欠かせないはくさいですが、葉にはカルシウム、鉄、亜鉛、ビタミンCが豊富に含まれています。また、亜鉛や葉酸など貧血の予防になる微量栄養素も含んでいます。

鍋などに入れると、1人で一度に200グラム程度は食べることができるため、こういった微量栄養素の摂取源として積極的に摂り入れましょう。

カルシウムも100グラム中に43ミリグラム含まれており、200グラム食べれば、緑黄色野菜並みの86ミリグラムを摂取することができます。

また、発がん物質の一種で、魚などのタンパク質の焦げに含まれている亜硝酸アミンを吸収し、蓄積を防ぐ働きをするモリブデンが含まれています。

食物繊維は善玉腸内細菌である乳酸菌などの餌となり、便の状態もよくなります。さらに、カリウムが多く含まれるので、水分代謝改善やむくみの改善にもつながります。

アレンジレシピのつくり方

はくさいは、外側の大きな葉の部分はスープ煮やクリーム煮、中間あたりのやわらかい部分を鍋物や炒め物、内側の縮れた葉の多い部分は酢の物や漬物にするなど、部位によって調理方法を変えるとおいしく食べられます。

はくさいロール
材料/
はくさいの葉4枚、豚ひき肉200g、たまねぎみじん切り1/4個、鶏がらスープ、おろししょうが、片栗粉、塩、こしょう、固形コンソメ1個

つくり方
はくさいは芯の部分を平らにそいで、軽く茹でます。ボウルにひき肉、たまねぎみじん切り、調味料を加えよく混ぜます。4等分に丸めた具材をはくさいで巻いて鍋に並べ、かぶるくらいの水を注ぎ、固形スープを入れ火にかけます。15分くらい煮込めばできあがり。


低カロリーで淡白なので、和食だけでなく中華や洋風など、冬場のにはかかせない野菜です。また、食物繊維も多いことから、胃腸の調子を整え、便秘解消に効果が期待できます。

しょうが

体を温めてくれるショウガのパワーの秘密は、辛味成分「ジンゲロール」と「ショウガオール」にあります。「ジンゲロール」は生のショウガに多く含まれている成分で、これを加熱すると「ショウガオール」に変化します。


ジンゲロールは生のショウガに多く含まれており、強い殺菌力があります。カツオのたたきには薬味としてショウガが使われるのは、生臭さを消すだけではなく、ジンゲロールの強い殺菌力により食中毒の予防効果が期待できるためです。

風邪やインフルエンザの感染症についても、ジンゲロールは体内に入ってきた細菌やウイルスを退治します。このほか、ジンゲロールには解熱作用や鎮痛作用、抗炎症作用など、感染症のさまざまな症状に効果があるとされています。

アレンジレシピのつくり方

しょうがシロップ

私たちの体は、体温が1℃下がると免疫力も大幅に低下することがわかっています。免疫力を発揮する白血球の働きが悪くなるためです。体温が36℃より低い低体温の人は風邪や病気にかかりやすく治りにくくなります。

体を温める方法はお風呂や運動などもありますが、食事で血流を良くして免疫力を高めるのもひとつの方法です。

しょうがシロップのつくり方

材料/
しょうが200g、砂糖200g、水400cc、レモン汁

つくり方
しょうがを皮ごとすりおろし、鍋に入れます。分量の水を入れ、弱火でコトコト20分煮詰めます。つぎに、砂糖を入れて煮詰め火を止めたら、レモン汁を加えてできあがり。

風邪のひき始めに、しょうがシロップを湯のみ茶碗に入れて熱湯を注ぎます。熱いうちに飲むとより効果的です。

 冷え対策に、温かい紅茶の中にしょうがシロップをスプーン1/3杯加えて飲むとポカポカと体全体が温まります。

記念切手で美術を見る!青の世界〜北斎もモネもおうちで名画鑑賞!

近ごろは手紙やはがきを出すこともなく、切手もあまり使うことがないかもしれませんが、郵便局で名作絵画などの美術品を題材とした切手が発行されているのをご存知ですか?小さいながら、思いがけず美の世界へと誘ってくれます。今回は「青の世界」、美術館へ行けなくても芸術の息吹にふれたり、さまざまな作品を知る手がかりにもなります。

シリーズ第1集美術の世界〜青の世界〜

郵便局の窓口では、普通切手をはじめ、人気のキャラクターや自然・風景・美術など、さまざまな題材を描いた特殊切手を発行しています。今回、窓口でみつけた美術の世界〜青の世界〜は、切手マニアでもない私でさえ思わず見入ってしまうほどでした。

西洋から日本まで世界の絵画や陶芸の名品など、極小の空間にミニチュア化され、まるで小さな美術館に出会ったよう。10枚の作品が惜しげもなく散りばめられています。

多様な作家の画風をこんな風に見比べることができるのは、切手ならではの粋なはからいじゃありませんか。

心ゆさぶる青の世界、西洋でも日本でも、美術のなかでは青は伝統的な色のひとつです。美しい青色を放つラピスラズリの顔料は、古代から崇高な色として珍重されていたそうです。

日本へ伝わったあとは群青色の岩絵の具として用いられるようになりました。江戸時代の酒井抱一の燕子花図も、北斎の浮世絵も、青の色彩が際立っていますね。

また、西洋美術のモネの睡蓮やローランサンのやさしい筆づかい、知らなかった作品も鑑賞のきっかけとなって、機会があれば美術館まで足を運んでみたいものです。

北斎からモネまで一挙に

「染付兎水葵図大皿」(伊万里焼)東京国立博物館蔵

伊万里焼は、現在の佐賀県で江戸時代の初めから生産された磁器です。酸化コバルトの絵の具で 白地の磁器に絵を描き焼成する技法は、染付と呼ばれます。この作品は江戸時代後期のもので、やや 淡い青色を地とし、白色で流水と水葵 、二羽のウサギを配しています。渦を巻くように デザインされた流水、可憐な水葵、擬人化されたようなウサギの表情が見どころ。

酒井抱一「四季花鳥図巻」(部分)東京国立博物館蔵

酒井抱一 (さかいほういつ/1761~1829)は姫路藩主の子として江戸に生まれ、各種の絵を学んだ後、尾形光琳の作風に傾倒しました。光琳風のデザイン性あふれる構図、明快な彩色に特徴があり、彼とその後継者を江戸琳派と呼びます。ここに描かれたかきつばた花の形や鮮やかな青色は、光琳の代表作 「燕子花図屏風 」(根津美術館蔵)を下敷きとしています。

葛飾北斎「富嶽三十六景 甲州石班沢」すみだ北斎美術館蔵

葛飾北斎( かつしかほくさい /1760~1849)は、70年の画業のなかで、日本絵画のさまざまな流派や西洋画法を取り入れ、多彩な画風を生み出しました。作品では『北斎 漫画』と呼ばれる絵手本など、多くの作風を 展開しました。「冨嶽三十六景 」は、1831(天保 2)年頃に出版された代表作で、全 46 図からなり ます。 「甲州石班沢 」は漁の様子を描いたものとされます。青色の濃淡によって川岸の奇岩と複雑な波頭、平行に描かれた遠景の水流、霞んだ富士山の稜線を表現し、張り詰めた空気をとらえています。

竹内栖鳳「アレ夕立に」高島屋史料館蔵

竹内栖 (たけうちせい ほう/1864~1942)は京都で生まれ、江戸中期から流行した円山 四条派の流れをくんでいます。綿密な写生をベースに、西洋画の空気感を取り入れた画風で日本画に新風を吹き 込みました。1909(明治 42)年に制作されたこの作品は、青い着物と扇面の赤・金の対比が効果的です。

黒田清輝「湖畔」東京国立博物館蔵

黒田 清輝 (くろだせいき/1866~1924)は 1884(明治 17)年に渡仏、現地の画家ラファエル・コランに師事し、 外光をとりこんだ清爽な画風が特徴です。帰国後は東京美術学校の西洋画科教授として後進の指導にもあたり、文化財行政にも携わりました。「湖畔」は 1897(明治 30年)、箱根の芦ノ湖に 避暑に訪れた黒田が、照子夫人をモデルに描いたもの。着物、湖水、遠山はいずれも淡い青で 描かれ、夏の涼やかな風が伝わってきます。

横山大観「雲中冨士」東京国立博物館蔵

横山大観(よこやまたいかん/1868~1958)は、東京美術学校(現在の東京芸術大学)の一期生として岡倉天心や橋本雅邦の指導を受け、近代日本画の第一線で多様な画風を展開しました。1913(大正 2)年頃に描かれた本図は、金地に白雲と濃い青の富士山のみを単純化して描いており、琳派のデザイン性を 強く意識したもの。頂部の残雪が、青い稜線を際立たせています。

オディロン・ルドン「グラン・ブーケ(大きな花束)」三菱一号館美術館蔵

オディロン・ルドン(1840~1916)は、フランスで活躍した画家です。同時代に流行した印象派 の鮮明な色彩には批判的で、はじめはモノクロームや重い彩色を試みましたが、晩年には幻想的な 彩色へと変化しました。

マリー・ローランサン「ヴァランティーヌ・テシエの肖像」ポーラ美術館像

マリー・ローランサン(1883~1956)は、フランス・パリで活躍した女性画家です。甘美な人物描写、パステルカラーの幻想的な彩色で知られています。本作は 1933 年、 女優ヴァランティーヌ・テシエをモデルに描いたもので、紫に近い青色の衣を身にまとい、舞台で 演技するかのようなポーズをとっています。透けた衣から見える白い肌が、画面全体に軽快な印象を与えています。

クロード・モネ「睡蓮」国立西洋美術館蔵

クロード・モネ(1840~1926)はフランスの印象派を代表する画家です。晩年、パリ郊外の ジヴェルニーのアトリエ兼自宅に日本風の庭園を設け、池に浮かべた睡蓮 すいれん を観察して連作を描きま した。本作は、日本国内にある「睡蓮」としては屈指の大作で、緑がかった池に、青紫色の睡蓮の葉が溶け込むように描かれ、赤やピンクの花がアクセントとなっています。

並河靖之「紫陽花花図花瓶」(七宝)清水三年坂美術館蔵

並河靖之 (なみかわやすゆき /1845~1927)は近代に活躍した七宝の大家です。帝室技芸員として、皇室関係の制作も行いました。並外れた精密なテクニックによって、近年、再評価されています。 透明感のある黒を背景に、ごく淡い青の紫陽花 あ じ さ い を浮かび上がらせることで、遠近感と立体感を見事 に表現しています。

参照:https://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/stamp/tokusyu/2019/pdf/0175.pdf

お部屋のインテリアにも

切手を額に入れる

切手コレクターに聞けば、切り離したりせず大切に保管しておきなさいと言うかもしれません。

でも、こんなに美しい切手を引き出しにしまっておくのはもったいないので、気軽に飾って楽しみましょう。

自分の好きな作品を1枚ずつ額に入れると、見違えるほどおしゃれなインテリアに早変わり。

小さな額縁はダイソーでみつけたのですが、木の質感がすっきりとしたデザインのフレームや色がきれいなカラフルなもの、アンテークなゴールドにブラウンの落ち着いた仕上げなど、種類もいろいろあって迷うほどです。

こんなふうに気軽に、自分の部屋や窓際、ちょっとした空間など、さりげなく飾ってインテリアにできるのです。たとえ古切手でも、フレームに入れると小さなアートに早変わりです。

商品情報

840円 発行日 2020年10月16日(金)

  • シート単位の販売(のり式の商品は郵便局では1枚単位で購入できます)
  • ほぼ同様のデザインで63円シートもあります。
  • ネットでも買えるので検索してみてください。

まとめ

切手の図案は、国宝、浮世絵、動植物、風景、建物、キャラクターなど多種にのぼります。送られてきた郵便物にも記念切手が貼られている場合があるので、剥がして飾ってみるのも楽しいのではないでしょうか。

ステイホームで見つかったヴィンテージのコーヒーミル!至福のコーヒータイムを……

ステイホームで片付けをした時、ヴィンテージのコーヒーミルが見つかりました。最近は粉コーヒーを使っていて、すっかり忘れていましたが、久しぶりに豆を挽いて淹れてみようかな?と、懐かしい気持ちに。お湯を沸かしたり、豆を挽いたり、ゆったりとした至福のコーヒータイムをご紹介します。

TRE SPADEの手回しコーヒーミル

ヴィンテージのコーヒーミル

長年、愛用していたコーヒーミルですが、しばらくお蔵入りしていました。購入したときは、使い勝手よりデザインが気に入ったものと記憶しています。

金属製の長いハンドルにTRE SPADEと刻印があり、箱の部分は寄木細工のような温かみがあります。

メーカーのことをよく知らなかったので、あらためて調べてみると、「TRE SPADE(トレ・スパデ)」という、イタリア製であることがわかりました。トレ・スパデとは3枚の刃の意味で、コーヒーミルメーカーとして1894年に登場したそうです。

いかにもエスプレッソを愛する、イタリアの職人の手仕事によるものでした。

20世紀に入るとコーヒーはファッションとなり、TRE SPADEはヨーロッパのブランドとして世界中に広まり、現在もアンティークな雰囲気の手回しミルを製造しています。

手元のヴィンテージのコーヒーミルには、豆の粗さが1段階ずつ調節できる機能がついています。ピンを起こしながらシャフトのネジを回すだけで、挽き具合をかんたんに調節できます。

豆を入れる部分はドーム型で、つまみを開いて少しずつ豆を入れ、挽くときは蓋を閉じます。約4人分の豆を一度に挽くことができ、挽いた豆は下の粉受け皿にたまる仕組みです。

造りがシンプルなのでまだまだ現役、何十年たっても刃は順調に回っています。

ゴリゴリと豆を挽く音に、懐かしい時間がよみがえってきます。インスタントコーヒーや缶コーヒーでは味わえない、ゆったりした至福のカフェタイムを実感できます。

手回し式の特徴

豆を挽くと香り効果も!

コーヒーは粉を買ってくるより、できれば飲むつど豆を挽くのがおすすめです。それは、豆を粉砕する瞬間にもっとも香りを発するからです。

コーヒーの香りからは、脳からアルファー波を出し、リラックス効果があるといわれます。挽きたてに限るので、アロマと新鮮なコーヒーの味わいが楽しめます。

また、脳の活性化に役立つカフェインもコーヒーには多く含まれています。コーヒー豆は挽くことによって、成分が引き出しやすくなります。粉で置いておくと、酸化が進んで本来の成分や風味が落ちてしまいます。

ミルを挽く作業は香りを楽しむだけでなく、やすらいだ気分になって、癒やし効果も期待できるのです。

挽き方のポイント

豆の挽き方しだいで味に影響するといわれ、粒の大きさが均一になるように挽くのがポイント。手回し式の場合、一定のリズムをつかんだらゆっくりハンドルを回します。

コーヒー豆の挽き方には、粗挽き、中挽き、細挽きなど、それぞれ種類に適した挽き方があります。

細かく挽くと濃く苦い味わいになり、粗く挽くにつれ薄く軽い味わいになります。ブラックでゆっくり味わうコーヒーは粗挽きが、エスプレッソには細挽きが適しています。

また、豆のブレンドの割合によって、苦味と酸味のバランスが違ってくるので、自分好みのテイストを見つけるのも楽しみです。

ちなみに、市販されている粉コーヒーや喫茶店のオリジナルブレンドは、苦味や濃さも飲みやすい中煎りが多くなっています。

コーヒー好きなら、自分好みのテイストがあると思いますが、それぞれの産地によって特徴があります。コーヒーを栽培しているのは、世界で70ヶ国以上。日本に輸入されている国はブラジル産のブラジル、コロンビア産のコロンビア、エチオピア産のモカが代表的です。

粉の保存期間は7〜10日程度ですが、豆のままだと1ヶ月ほどと長持ちします。あまり多く買いすぎず、保存期間を目安に新鮮なものを使いましょう。

おいしい淹れ方

コーヒーに適した水

コーヒーに使う水の種類が軟水か硬水かで、重要になってきます。水の硬度とは、カルシウムイオンやマグネシウムイオンといったミネラル分の量のことで、量が多いと硬水、少ないと軟水に分類されます。

日本の多くの水は軟水です。紅茶や緑茶を入れる場合、硬水よりも軟水が適しています。ミネラル分が少ないと茶葉の成分が抽出されやすくなるので、旨味や渋み、苦みなどのバランスが良いおいしいお茶になります。

一方、コーヒーは緑茶や紅茶とは異なり、軟水・硬水のどちらがいいということはありません。一般的には、軟水で入れたほうがおいしいと言われていますが、硬度が極端に高くなければ硬水でも大丈夫です。

  • 軟水で入れたコーヒーは酸味が引き立つマイルドな味
  • 硬水で入れたコーヒーは苦みが際立つ香ばしい味

おいしい淹れ方のコツ!

ペーパードリップの本体やカップが冷たいと温度が急激に下がるので、道具をあらかじめ温めておきましょう。抽出に理想的なお湯の温度は、95℃前後です。

用意するもの

・手回しコーヒーミル

・ペーパーフィルター

・コーヒーサーバー

淹れ方

①カップ1杯分180ccあたり、コーヒー12〜16g。2杯分では、約25g。3杯分では、約35g。4杯分では、約35gを用意。

②フィルターのミシン線を外側に折り、ドリッパーにセットします。

③ドリッパーに挽いたコーヒーを入れ、表面を平らにならしておきます。

④はじめに少量のお湯をコーヒーにそっと注ぎ、粉全体に均一に20秒ほど蒸らします。あとは、フィルターの中心から「の」の字を描くように静かに注ぎます。

温めておいたカップに、注いでできあがり。

まとめ

家で過ごす時間が増えたという人方も多いですね。1杯のコーヒーも、豆から挽くことで、香り効果や脳の活性化にも役立ちます。コーヒーミルを使って、ぜひ、リラックスした時間をお過ごしください。

チーズに秋野菜を”ちょい足し”?栄養バランスアップの賢い食べ方!

秋も深まり肌寒くなってくると、とろりとしたチーズ料理が食べたくなりますね。チーズにはたくさんの栄養素が含まれていますが、秋野菜と組み合わせると栄養バランスがさらにアップするって知っていましたか?そこで、今回はチーズの種類と栄養素、賢い食べ方についてご紹介します。

チーズの種類と栄養素

ふだん食べているチーズの種類は?って聞かれると、なかなか答えられないですよね。チーズには、産地や牛、水牛、羊などの乳種によってたくさんの種類があり、その製造方法や特徴から大きくナチュラルチーズプロセスチーズの2つに分けられます。

ナチュラルチーズ

ナチュラルチーズとは、生乳などをヨーグルト状の固まりから水分を排出させただけのものをいいます。

さらに、これを細菌やカビなどの微生物、熟成期間、外観などに分けると、なんと世界中で1000種類をこえるといわれます。なかなか奥が深いですが、今回は私たちがよく使うチーズの種類をみていきましょう。

  • フレッシュチーズ
    熟成させないチーズで水分が多いタイプ。ヨーグルト状のものやモッチリとした食感のものまで、クセがなく出来たての風味が味わえます。

    代表的なものにモッツアレラチーズ、マスカルポーネ、クリームチーズなど。
  • セミハードチーズ
    フレッシュチーズをプレスして熟成させたもの。水分量が少ない硬めのチーズ。

    代表的なのは、ゴーダチーズ、チェダーチーズなど。
  • ハードチーズ
    セミハードタイプをさらに熟成させたもの。水分が抜け、固い食感が特徴です。パウダーにして、サラダやグラタンなどのトッピングなどにつ使います。

    代表的なのは、パルミジャーノ・レッジャーノ、ミモレット、エメンタルチーズ
  • 白かびチーズ
    表面に白かびを植えつけ、熟成させたもの。熟成が進むと表面に白い壁のような表皮でおおわれますが、中はクリーミーで味もマイルド。

    代表的なのは、カマンベールチーズ
  • 青カビチーズ(ブルーチーズ)
    青カビをチーズの内部に植えつけ、中から熟成させたタイプ。塩味が強く、独特の臭いがクセになります。赤ワインとの相性がピッタリ。

    代表的なのは、ゴルゴンゾーラ、ロックフォールなど。

このほかにも、山羊乳からつくられた独特の風味をもつシェーブルやチーズの表面を塩水やワインで洗って熟成させるウォッシュなど、つう好みのものもあります。

プロセスチーズ

プロセスチーズはナチュラルチーズを「プロセス=加工」してつくったチーズのことです。ナチュラルチーズを粉砕し、高温で溶かし、型に入れて冷やしたもの。

加工する段階で高温殺菌されるので、熟成がストップして長期保存が可能です。とろけるチーズ6Pチーズなどもプロセスチーズの仲間です。

ちなみに、ヨーロッパではチーズといえばナチュラルチーズのことをさし、プロセスチーズは日本やアメリカで加工チーズがよく使われることからできた言葉だそうです。

チーズの栄養素

チーズは、牛乳の10倍の栄養素が凝縮された食材です。とくに、たんばく質とカルシウムはチーズの22〜28%を占める主成分。一般的に、長く熟成させて水分が少ないチーズほど高カロリーといえます。

  • タンパク質
    チーズのタンパク質は、身体に必要なアミノ酸をバランスよく含み、タンパク質のなかの王様ともいわれています。筋肉や免疫力の維持、高血圧の予防などにとても重要な栄養素です。
  • カルシウム
    日本の子どもたちがあまり魚を食べなくなって、不足がちなのがカルシウムです。子どもの歯や骨の成長だけでなく、成人の骨粗しょう症予防にも役立ちます。また、筋肉運動や神経伝達にも大事な栄養素です。
  • 脂肪
    脂肪は、体調維持するためにも必要な栄養素です。チーズに含まれる脂肪は揮発性脂肪酸が含まれており、消化過程で分解されやすく、すみやかにエネルギーに変わるため、太りにくい栄養素です。
  • ミネラル
    カルシウム、リン、鉄、ナトリウム、カリウムなど、身体を維持していくのに必要な栄養がバランスよく含まれています。骨をつくり血圧のバランスを調節しています。
  • ビタミン
    チーズには、ビタミンA、ビタミンB2が多く含まれています。Aは皮膚や粘膜を守り、視力の維持、免疫力を高めます。B2は、体内の脂肪を燃焼させ、身体の成長や疲労回復に役立ちます。

チーズと栄養バランスのいい食材!

申し分のないチーズにも、栄養素で欠けているものがビタミンCと食物繊維。そこで、野菜や果物といっしょにチーズを食べれば栄養バランスが最強のコンビになります。

旬の秋野菜とチーズを組み合わせて、効率よく栄養を摂取できるレシピをご紹介しますので、ぜひお試しください。

❐ビタミンD豊富なきのこ!

現代人に不足しがちといわれているカルシウムですが、その吸収を高めてくれるのがビタミンDです。Dは、しいたけ、舞茸、エリンギなどのきのこ類に多く含まれています。カルシウムを豊富に含むチーズとビタミンDの多いきのこを組み合わせると、効率よくカルシウムを摂取することができます。

きのこ入りカルボナーラ

材料

・舞茸/エリンギ/ゆでエビ……1人分

・パスタ……100g

・バター……20g

・牛乳……150cc

・顆粒コンソメ……小さじ1

・パルミジャーノチーズ…大さじ2

・卵黄……2個分

・黒こしょう……少々

つくり方

①塩を少々入れた熱湯でパスタをゆでます。

②フライパンにバターをひき、舞茸、エリンギ、ゆでエビに軽く火を通します。

③湯切りしたパスタを②のフライパンに入れ、牛乳、顆粒コンソメ、パルミジャーノチーズを加え手早く混ぜます。

④フライパンの火を消して、卵黄2個分を混ぜ、お皿に盛り黒こしょうをかけててできあがり。

パスタを茹でるあいだに具材に火を通し、フライパンにパスタを入れたらカルボナーラソースを手早く仕上げるのがコツ。

❐食物繊維が豊富なナス・さつまいも!

ナスには、チーズにはない食物繊維が多く含まれています。食物繊維は消化を助け、胃腸を整える役割があります。また、ナスの大部分は水分でできているので、低カロリーなところもおすすめです。

なすとスライスチーズの重ね焼き

材料

・なす中サイズ……2個

・スライスチーズ……4枚

なすを1cm幅で縦割りにし、なす、スライスチーズ、なす、スライスチーズの順に重ね、塩、黒こしょうを軽くふっておきます。ガスコンロのココットプレートに入れ、オート調理9分で焼き上がれば完成。

さつまいものサイコロチーズ焼き

チーズには含まれていないビタミンCや食物繊維がさつまいもには含まれているので、栄養的に最強のコンビネーションになります。

さつまいもの収穫は9月〜11月ごろです。加熱しても残るビタミンCを含んでいて、でんぷんに守られて加熱しても壊れにくいのが特徴。食物繊維も多く含まれています。

材料

・さつまいも中サイズ……1本

・モッツァレラチーズ……50g

つくり方

①さつまいもの皮をつけたまま、2cm角のサイコロ型にカットします。

②ココットプレートにさつまいもを平らに並べ、上からモッツアレラチーズをのせ、ガスコンロのオート調理で9分で焼き上がり。

さつまいもの甘い香りとモッツアレラチーズのとろりとした食感が楽しめます。

❐ビタミンCが豊富なくだもの!

チーズには残念ながらビタミンCが含まれていないので、Cが豊富に含まれているくだものといっしょに食べるといいですね。ビタミンCといえば、肌のハリやうるおいを保つのに欠かせない栄養素です。

生ハムとメロンをあわせるおつまみは定番ですが、秋なら、梨、柿、リンゴ、マスカットなど旬のくだものを使うのがおすすめです。

梨とカマンベールチーズ

材料

・梨……1/2個

・クリームチーズ……2個

つくり方

梨は8等分のくし形に切り、皮と芯を除きます。クリームチーズはステック状に8本に切り、梨とチーズをお皿に交互に重ねてできあがり。

マスカットとチーズ

材料

・マスカット……3〜4粒

・クリームチーズ……2個

マスカットの粒を半分にカットし、クリームチーズも2cm角にカットして、透明グラスに入れます。種ごと食べられるジャイアントマスカットを使うと食べやすいです。ロゼワインとの相性がバツグンです。

まとめ

チーズに含まれるタンパク質やカルシウムは、身体をつくるのに欠かせない栄養素ですね。野菜やくだものを組み合わせると女性にうれしい食物繊維やビタミンCも効果的に摂取できるので、ぜひお試しください。

いしかわの底引き網解禁!甘エビ・ノドグロ・カレイ…おいしい食べ方も

9月3日は、待ちに待った底引き網漁の解禁です!石川県はこれからがお魚のトップシーズン。アカガレイ、ノドグロ、ハタハタ、甘エビ、イカなどなど。日本海の新鮮な海の幸は、関西や関東方面にも出荷されているので、市場やスーパーなどで目にしたらぜひ味わってください!今回は、解禁になった魚の種類とおいしい食べ方をご紹介します。

底引き網ってどんな漁?

石川県の底引き網漁法は、1艘曳きによる「かけまわし」という方法で行われます。漁船から海底に網を沈め、海中100〜300mの低層を網で曳(ひく)漁をいいます。

浅い海域ではノドグロササガレイなどが、深い海域では甘エビアカガレイなどが網に入ります。

底引き網漁は、石川県では加賀市から珠洲市の海域で操業されます。主な水揚港は、橋立漁港、金沢港、輪島港、蛸島漁港、石崎漁港、などで新鮮な海の幸が水揚げされます。

底引き網の漁船は9月1日夜に一斉に初出港、翌日午後には甘エビなどを積んで寄港し、夕方から競りが行われます。

漁師さんたちは水揚げ後は夕食と休憩をとり、再び夜の海へと出港して漁場へ向かいます。シケなどで年間100日程度しか出港できないそうですが、これから寒くなるにつれ魚も脂がのってどんどんおいしくなっていきます。

底引き網漁は、9月1日に解禁し翌年5月いっぱいまで操業。また、同じく底引き網漁のズワイガニ漁は11月6日から3月20日までが解禁期間となります。

甘エビのおいしい食べ方

甘エビは能登半島沖合の深い海底に棲んでいます。底引き網で獲れるなかでもたくさん獲れ、金沢市がブランド化を目指しているほどの人気ぶりです。

エビの仲間でも赤色が鮮やかで、殻がやわらかく味わいも絶品だからだででしょうか。

  • 甘エビの刺身

新鮮な甘エビは刺身がいちばん。さっと水洗いして頭と殻を剥くだけ。プリプリとした食感ととろけるような甘みが格別です。9〜12月ごろまでは産卵前で身が太っていて食べごたえも充分。

  • 頭は味噌汁

頭は捨てずに味噌汁にします。ミソのところを吸うと、濃厚な味わいが口いっぱいに広がります。地元では、甘エビ刺身と味噌汁はセットで食卓にでてきます。

  • 具足煮

甘エビを殻つきの姿のまま煮たものを具足煮といい、金沢の郷土料理として親しまれています。味付けは、砂糖、しょうゆ、みりんを入れ、5分くらい煮ます。

里いもやだいこんなどの野菜と合わせると、甘エビのだしがしみこんでごはんのおかずにもぴったり。甘エビは野菜を煮込んだあとに入れ、煮すぎないように。ひと口で食べられるくらいの大きさがちょうどいいサイズです。

  • 天ぷら

刺身の残りや特売品が手に入ったら、甘エビのかき揚げがおすすめ。姿のまま殻付きで、ゴボウ、玉ネギ、ニンジン、ミツバなど冷蔵庫に残っている野菜とかき揚げにしていただきます。

ノドグロのおいしい食べ方

秋口にとくに脂ののったノドグロが水揚げされ、高級魚として扱われています。「アカムツ」が和名ですが、口のなかが黒いことから「ノドグロ」と呼ばれ、全国的にもこちらの呼び名のほうが有名ですね。

北陸新幹線の開通によって観光客のあいだで人気が高まり、お値段も高くなってしまいましたが、いちどは食べてみる価値あり。

白身魚でありながら体脂肪が20%以上も含まれ、脂ののりはマグロのトロに匹敵するとか。

  • ノドグロの煮つけ

    大きなサイズのノドグロは料理店などへ運ばれるのでしょうね。地元のスーパーで売られているのは、ほとんど小さいサイズのノドグロです。酒、みりん、しょうゆで煮つけると、やわらかな身ととろける脂がなんとも味わい深いです。
  • 干物の塩焼き

煮つけはもちろんですが、干物の塩焼きもまた格別です。一夜干しするとうま味が凝縮され、いっそうおいしさがアップした感じです。

最近は、金沢の回転すし店や居酒屋などでノドグロの炙り、丼、鍋など、いろいろなノドグロ料理が提供されています。グルメツァーもいいですね。

カレイのおいしい食べ方
アカガレイ・口細・笹ガレイ

夏くらいからおいしくなり始める口細(マガレイ)をはじめ、アカガレイ、スガイ、笹ガレイなど、石川県は底びき網で獲れるカレイ類が豊富です。

アカガレイは、全体的に赤みがかった体であることからアカガレイと呼ばれます。この赤みがかった色と適度のヌメリがあるものが鮮度の目安となっています。

1年を通して獲れますが、産卵時期を迎え身体にたっぷり脂肪をたくわえているので、旬は冬から春とされています。

  • アカガレイの煮つけ

新鮮なものは刺し身で食べられますが、脂ののった子持ちガレイは煮付けにすると格別です。

また、焼き魚も淡白で臭みがなく、細かい骨もなく食べやすい魚です。

  • 口細の塩焼き

口が細いことからクチボソと呼ばれています。40cm以上になる大型のカレイで、身も暑く味は最高。旬は秋、冬。

刺身は薄造りがよく、塩焼き、煮つけなど、ふだんの食卓に欠かせない魚のひとつです。

  • 笹ガレイ

東京をはじめ各地で柳虫カレイの名がありますが、笹のように体が薄くて細長いので、地元では笹ガレイの名で知られています。

笹ガレイは北陸で「温泉カレイ」と呼ばれていて、加賀温泉郷の宿の朝食の定番です。手のひらサイズの一夜干しはやわらかく、うま味が凝縮されています。

ニギスのおいしい食べ方

ニギスは石川県では「メギス」と呼ばれ、全国トップクラスの漁獲があります。7〜8月の休漁期を除き、底びき網で漁獲されます。

キスに似ているところから似鱚と名づけられたといわれますが、分類上はまったく別でサケの仲間に入ります。

青みがかった鮮やかな銀色の鱗に覆われていますが、鱗がはがれやすいのが弱点。目が棲んでいて、身に透明感のあるものが新鮮です。

  • つみれ汁

    ニギスのうろこ、内蔵を取り除き、よく洗います。すり鉢、フードプロセッサーなどですり身に。卵、長いも、味噌、片栗粉、おろし生姜を入れてさらにまぜ、一口大に丸めながら薄口しょうゆのすまし汁に仕立てます。

    最後に小口切りにしたねぎをのせてできあがり。

お手ごろ価格なので、つみれ汁のほか、煮つけ、フライ、丸干し、練り製品の原料など用途はいろいろです。

ウマヅラハギのおいしい食べ方

カワハギの仲間で、馬面剥と書きます。体はカワハギより長い顔をしていることからウマヅラハギ。

水から揚げてもかなりのあいだ生きている生命力の強い魚です。近年、漁師を悩ます大型クラゲを食べることがわかってきました。

ざらざらした皮に覆われているので、店頭には皮を剥いで並べられています。見た目によらず、透明感のある白身は刺身にすると淡白な味わいにビックリ。

  • 刺身

    秋から冬にかけての肝は格別で、刺身を肝和えで食べるのがおすすめ。酒の肴にあう大人の味です。

  • ウマヅラハギの味噌汁

骨つきのまま2〜3切れにカットむし、熱湯にウマヅラハギを入れ5分ほど煮立たせ、味噌を入れて味を整えます。臭みのない、贅沢な味噌汁です。

  • 冬は鍋

鍋にすると、フグのような上品な味わいを堪能できます。白菜、ネギ、豆腐などを入れると、これだけで寒い夜も暖かい気分に満たされます。

まとめ

それぞれの季節に応じて、いろいろな魚達が食卓を賑わしてくれるのは、まことにありがたいですね。自然の恵みを存分に味わってみませんか?

すだちは果皮にもビタミン類がある?レモン以上の栄養素も、おいしい食べ方!

焼き魚にシュッと絞るだけで、秋の香りを感じさせてくれるすだち。薬味に使うだけの脇役と思いきや、果汁だけでなく果皮にもカリウムやビタミンCなどがレモン以上に含まれているとわかっておどろき。そうとなれば捨てるのはもったいない、果皮も料理に活用しましょう。そこで、今回はすだちの栄養素とおいしい食べ方をご紹介します。

すだちの旬と栄養素

旬は短い

すだちはミカン科ミカン属の香酸柑橘類です。ゆずの親戚ともいわれ江戸時代に徳島県で生まれました。さわやかな酸味とすがすがしい香気で、秋の食卓には欠かせません。

露地ものの旬は、8月末〜10月中旬までと短期間。ハウスものは1年を通して出回っていますが、やはり旬の時期のすだちは風味も格別です。

「すだち」と「かぼす」はよく間違えますが、すだちはかぼすより小さいピンポン球くらいで、皮もうすく、果汁がたっぷり含まれています。すだちは全国の生産量の98%が徳島で生産されています。一方、かぼすは大分県の特産品です。

松茸の土瓶蒸しに添えられているのがすだちといえば、わかりやすいかもしれません。

黄色く熟す前の青いうちに収穫するので、苦味がなく香りがさわやか。焼き魚やかつおのたたき、鍋などに絞って薬味として使います。

2つ割りにするときはヘタを横にして切ると、果汁がたっぷりしぼれます。

すだちvsレモンの栄養素は

上の表は、「すだち果汁・すだち果皮」vs「レモン果汁・レモン全果」の成分比較表です。


柑橘類に含まれるビタミンCを比べてみると100gあたり、すだち果汁40mg、すだち果皮110mgと、レモンより多くのビタミンCが含まれていることがわかります。

また、レモンと比べてカルシウム・カリウムが2.5倍もあり、ビタミンAも豊富です。果皮のほうにもこんなにたくさんの栄養素が含まれているのはおどろきです。

果汁をちょっと絞ったあとは捨てるという人、ちょっと待ってください。皮を薄く切ったりおろしたりして肉や魚料理にふりかけて食べると、さまざまな健康効果が期待できますよ。

皮は刻んだり、すりおろして、肉や魚の香味料にするとより多く摂取することができます。

すだちの効能

  • シミの原因メラニンを抑制

    すだちの果皮にはビタミンCやカリウムが多く含まれていて、美肌のもとコラーゲンをつくるのに不可欠です。活性酸素を分解して、シミの原因になるメラニン色素の沈着を抑える働きもあります。

    また、抗酸化作用の働きをするビタミンA(β-カロテン)も含まれていて、アンチエイジングや皮膚や粘膜を丈夫にしたり、視力の維持などにも効果が期待できます。

  • 生活習慣病に効果

すだちの皮にはスダチチンというポリフェノールの一種が含まれていて、内臓脂肪を落とす効果があることがわかってきました。徳島大学などの研究結果によると、スダチチンを与えなかったマウスと与えたマウスを比べると、与えたほうは脂肪の蓄積が抑制され、エネルギーの消費量が高まったことが確認されています。

また、スダチチンには抗酸化作用もあり、生活習慣病をもたらす体の酸化を抑え、がんの発症を防ぐ効果も。このほか、糖尿病の予防、アルツハイマー病の予防にも効果があるといわれています。

  • 疲労回復にも

クエン酸は柑橘類に含まれるすっぱい成分で、すだちにはレモンの1.5倍、ミカンの4倍以上含まれています。

この酸味成分が体内で糖を代謝し、疲労物質の乳酸を水と炭酸ガスに分解してくれます。体内に入ったマグネシウムやカルシウムなどを吸収しやすくして、風邪の予防や疲労回復に役立つといわれています。

また、余剰の糖分やグリコーゲンを分解し脂肪として蓄積されるのを防いでくれます。

ちなみに、中世のヨーロッパでは柑橘類は薬用として使われていたそうです。種類によって、生で食べるな、食事の最初に食べよ、など細かい決まり事があったとか。

実だけでなく果皮を食べることで、さまざまな健康維持につながる自然のパワーに感謝したいですね。

おいしい食べ方

すだちは皮に苦味がないので、スライスしたり、すりおろしたりして、そーめんや冷奴、湯豆腐、魚料理、肉料理にふりかけて食べるといっそう吸収されやすくなります。

山かけそーめん

材料

・そうめん……1束(50g)

・山芋……70g

・卵黄……1個分

・麺つゆ……お好みの量

・おろしたすだちの果皮……適量

つくり方

①山芋の皮をむいておろし、溶いた卵黄を合わせ、冷蔵庫で冷やします。

②そーめんを茹で、水でしめます。①をそーめんにのせ、上から冷たい麺つゆをかけ、おろしたすだちの皮をたっぷりふりかけます。

果皮は思ったほど苦味もなく香りがたち、そーめんとの相性はバツグン。つくってみての感想ですが、卵黄は入れなくてもよかったかも。山芋だけでも清涼感がただよって食欲をそそります。

すだち冷奴

豆腐のうま味を逃さないよう、薬味はすだちの果皮おろしだけでOK。お好みでだし醤油をかけると、酒の肴にもいけます。

材料

・豆腐……1/2丁

・だし醤油……適量

・おろしたすだちの果皮……適量

つくり方

半丁に切った豆腐を皿にのせ、おろしたすだちの果皮をたっぷりかけてできあがり。とうふとすだちの香りが口中で広がり、料亭風の冷奴に仕上がります。

すだちジュー

材料

・炭酸……180cc

・はちみつ……大さじ1

・すだち……2個

・氷

つくり方

①すだち2個分の果汁を絞り、果皮もりんごの皮を剥くように削ります。

②氷を入れたグラスに、はちみつ、すだち果汁、果皮、炭酸ソーダを入れます。

すぐ飲んでもいいのですが、30分ほど冷蔵庫で寝かしておくとすだちの果皮から成分が抽出され、より濃厚な香りが楽しめます。

このほかの食べ方

揚げ物などに果皮をふりかけたり、お酒を割るときに使っていただいたりしてみてください。

塩すだちを塩レモンをつくる要領でつくっておきましょう。果皮ごと輪切りにしたすだちを塩漬けにし、1 週間ほど寝かせると、肉料理などに幅広く使えます。

また、輪切りに切ったものを瓶に入れ、はちみつやシロップで漬け込んで香りがついたら、お水や炭酸水などで割って飲んでください。

このほかにも、酢の代わりにいろいろ使うと、酢よりまろやかに仕上がります。

保存方法

長期保存するときはビニール袋に入れ、野菜室で保存すれば1ヶ月くらい持ちます。

いちじくはアンチエイジングに効く?栄養素とおいしい食べ方!サラダ・天ぷら…

上品な甘さとプチプチ食感がたまらないいちじく。じつは、アンチエイジングに効果があるってご存知でしたか?栄養素が豊富で、女性お悩みの便秘や美肌効果も期待できそうです。いちじくの旬は9月ごろなので、サラダ、天ぷら、お菓子などいっぱいつくって、おいしく食べながら健康維持につなげましょう。

不老不死の果物とも

いちじくは古代ローマで「不老不死の果物」とも呼ばれていて、さまざまな栄養素が含まれています。地中海地域が原産で、エジプト、ギリシャなどで紀元前から栽培されている果物です。

日本には江戸時代の初めに、中国を経て伝来しました。いちじくは花が咲かないように見えるので「無花果」と書きますが、実際には果実のなかに無数の花をつけて成熟し、外からは花が見えないだけの変わりだねです。

秋(8月〜10月末)ごろに旬を迎えますが、代表的なのは「桝井ドーフィン」という品種で大きく食べごたえがあり、国内の流通量の約8割を占めています。このほか、福岡県オリジナル品種の「とよみつひめ」は果肉がとろりとして甘みが強いのが特徴。

また、フランスからやってきたバナーネという品種は熟しても赤く色付かず、白いちじくと呼ばれます。ビオソリエスという品種は黒いちじくとも呼ばれ、小ぶりで果皮が濃い紫色で見た目も個性的です。

最近の新品種は味も食感もまったく違うので、自分のお気に入りのいちじくを見つてみてはいかがでしょう。

いちじくの効能と栄養素

  • 便秘や下痢に効果

いちじくには食物繊維のペクチンが豊富に含まれています。ペクチンは水に溶けるとゼリー状に固まる性質があり、便秘のときには便をやわらかくしてくれ、下痢のときはゼリー状の膜になって腸内環境を整えてくれます。

この2つの種類の食物繊維がバランスよく働くことで、血糖値やコレステロール値を下げ、動脈硬化や糖尿病の予防にも役立つとされています。

  • むくみや夏バテ予防にも

いちじくに含まれているカリウムには、体内の塩分を体の外に出す働きがあります。このバランスが乱れるとむくみの原因になり、体がだるくなります。

熱中症や夏バテは大量にかいた汗で失われる水分、塩分、カリウム不足などが原因とされています。カリウムは血圧の低下や脳卒中の予防、骨密度の増加にもいとされています。

また、いちじくには鉄分も含まれていて貧血予防に役立ちます。酸素を運ぶヘモグロビンの材料となるため、鉄分が不足するとめまいや息切れや体のだるさをもたらします。

  • 美肌効果に一役

ポリフェノールの一種アントシアニンは、老化の原因となる活性酸素を除去してくれます。シミ、シワの原因であるメラニン色素を抑える効果があります。

とくに、いちじくのつぶつぶのところに多く含まれているエストロゲンは女性ホルモンのバランスを調整してくれます。月経前症候群や生理痛、更年期障害の改善も期待できます。

アントシアニンはコラーゲンを安定させる作用があり、皮膚の弾力を保ちみずみずしい肌を保つのに不可欠なものです。

  • 胃もたれや二日酔いにも

いちじくの白い樹液にはフィシンが含まれていて、タンパク質分解酵素の一種が含まれています。肉や魚などのタンパク質を分解して消化を胃もたれや二日酔いに効き目があります。

フィシンの作用として、イチジクの果汁といっしょに肉をつけておくと肉がやわらかくなる効果があります。

いちじくのおいしい食べ方

いちじくは生のままでもおいしいのですが、夕食やデザートの食材として取り入れるとよりいっそう効果が広がります。毎日の食卓ににいちじくを一品プラスして、健康維持につなげましょう。

  • いちじくのグリーンサラダ

材料

・いちじく……2個

・グリーンリーフ……適量
レタス、サラダ菜、赤ピーマン、いんげん、トマトなど

・ドレッシング……オリーブオイル&塩

切ってお皿に盛るだけのかんたんサラダ。お好きなグリーンリーフや赤ピーマンなどお好きな野菜を加えると、バラエティ豊かなサラダに仕上がります。

オリーブオイルやレモンといっしょに取ると、体内に栄養素が吸収されやすくなります。

  • いちじくの天ぷら

材料

・いちじく……3個

・天ぷら粉……適量

・水……適量

つくり方

①いちじくはヘタを取ってさっと水洗いし、皮付きのまま4等分に切ります。

②天ぷら粉を水で溶き、いちじくに天ぷら粉をつけて180℃のサラダ油でカラッと揚げます。

塩をつけていただくと、いちじくの甘みがいっそう引き出されてデザート感覚で食べられます。天ぷらに使用するいちじくは、熟していないものがうまく挙がります。

  • いちじくクレープ

材料

・いちじく……3個

【クレープ材料】

・薄力粉……200g

・卵……1個

・牛乳……200cc

・塩……少々

・バター……5g

・生クリーム……適量

つくり方

①クレープ材料をすべて混ぜて生地をつくっていきます。

②130℃の低温にコンロを設定し、バターをひき①を焼いていきます。表面に火が入ったら、すぐ裏返して両面を焼きます。

③皮ごと4等分したいちじくを焼いたクレープで包み、ラップをして冷めるまでそのままに。

生のいちじくをまるごとクレープで包みました。完熟いちじくのフレッシュ感あふれる絶品スイーツです。生地に砂糖を入れてないので、アイスクリームをトッピングするといちじくの酸味と重なって贅沢の極みです。

まとめ

古代から不老長寿の果物と呼ばれるだけあって、いちじくの栄養や効能には目を見張るものがあります。旬の時期が短いですが、自然の恵みの力を見逃さないようにしたいものですね。