カルピスバターって知ってますか?トーストに塗るとコクがあって奥深い〜!

カルピスといえば子どもから大人まで人気の飲みものですが、そのカルピス社がつくっているカルピスバターは、生産量が少なく幻のバターとまでいわれています。カルピスからバターができるの?普通のバターとどこが違うの?トーストに塗るとどんな味がする?など、いろいろ気になるカルピスバターについてご紹介します。

カルピスバターって

生乳そのままのクリーミーさが特徴

カルピスバターとは、カルピスをつくる会社がつくっているバターです。このバター、生乳そのままの純白でクリーミーなコクがありつつ、あっさりとした味わいが特徴です。

なぜカルピス社がバターをつくっているかというと、100年近く飲み継がれてきた乳酸菌飲料「カルピス」をつくる工程で、生乳から乳脂肪を分離する時にできる脂肪分(クリーム分)からうまれたのが始まりです。

カルピス用には、良質で新鮮な牛乳だけが用いられており、その牛乳から得られる乳脂肪分からつくるので美味しいバターとなっているのです。

いわばカルピスの副産物なので、カルピスの生産でできたクリームの量で、バターの生産量が決まるのです。このバターを一つ作るのに必要な牛乳は、原液タイプのカルピス40本分にもなるそうです。

その希少性から幻のバターとも呼ばれています。では、カルピスの味がするの?と思うかもしれませんが、カルピスの味がするわけではありません。

ていねいな工程から生まれる特選品

カルピスバターのおいしさの秘密は、原材料や作業工程にあります。

主として都府県産の良質な生乳を牧場から冷却した状態で運び、さまざまな品質チェックが行われます。

つぎに、遠心分離機で乳脂肪分(クリーム分)と脱脂乳に分離します。脱脂乳は主として乳酸菌飲料「カルピス」になります。

そこから、冷却した乳脂肪分を低温のまま寝かせ、エイジング(熟成)します。

熟成させた乳脂肪分を、厳密な温度管理のもと、チャーニング(攪拌かくはん)します。ここで乳脂肪分が凝集し、バターの原型(乳脂肪分の粒)が出来上がります。

最後に、バターミルクで乳脂肪分の粒を洗うことで豊かなミルク風味のバターに仕上がります。バターミルクとは、チャーニングの際に出てくる澄んだ液、脱脂乳に近い成分のこと。

有塩バターの場合は、この作業中に食塩を加え練り上げます。

これだけ手間ひまをかけて、ようやく上質でクリーミーな味わい、深いコク、透きとおる口どけ、これだけ衝撃を受ける極上バターがてきあがります。

焼きたてのトーストに塗って食べると、口の中で広がるミルクの濃厚な味わいと、程よい塩加減。これらが絶妙のバランスで、舌の上からドーンと口全体に広がる感じに、心奪われます。

カルピスバターの歴史

カルピスの生みの親は、明治時代に生まれた三島海雲という人です。

カルピスを生み出すきっかけは1908年、仕事で訪ねた内モンゴル。海雲は長旅で疲れ果てていました。その様子を見た現地の遊牧民が白い飲み物をすすめてくれました。それは家畜の乳を乳酸菌で発酵させた「酸乳」と呼ばれるもの。強烈に酸っぱいのですが、毎日飲んでいると胃腸の調子が良くなり、元気が出たといいます。

「これは日本でも広める価値がある」と、帰国した海雲は本格的に乳酸菌の研究を始め、ついに見つけ出したのが保管庫に入っていた乳酸菌でした。

海雲は試行錯誤を重ね、この菌を使って1919年、日本初の乳酸菌飲料、カルピスを完成。その3年後には新聞に、甘酸っぱい味を表現した名キャッチコピー「初恋の味」のヒット商品が誕生しました。

「カル」はカルシウム、「ピス」はサンスクリット語のサルピス(熟酥じゅくそ)からきているそうです。

そのカルピスの副産物ともいえるのがカルピスバターです。1942年(昭和17年)に業務用として発売され、その当初より一流フランス料理店のトップシェフから絶賛を受け、秘伝の味として、口外されない”幻のバター”といわれてきました。

その後、1942(昭和17)年に業務用として発売され、1981年(昭和56年)に一般家庭用として発売したのが「カルピス(株)特撰バター」です。


カルピス(株)特撰バター100g(有塩)は、少子高齢化や生活の多様化により増加している少人数世帯に向けた、より手にとりやすいお手軽サイズの商品です。私たちでも気軽に買えるようになり、バタートースト派にはうれしいですね。

カルピスバターの種類・値段

「カルピス(株)特撰バター」は、生産量が少なく幻のバター、白いバター、プロの料理人だけでなく一般の人にもリピーターが多くいます。お値段は450g で、一般的なバターの約2倍の値段! 

それでも、その品質の高さや、カルピスバターの美味しさには、値段以上の価値があるということかもしれませんね。

カルピス特選バター450g(有塩)/1.457円

1981年の発売以来、こだわりのお客様に支持されているロングセラー商品。

カルピス特選バター450g(食塩不使用)/1.507円

お菓子やパンづくり、お料理に最適な食塩不使用タイプ。

カルピス特選バター100g(有塩)/450円

手軽に買い求められる100gタイプ。新鮮なうちに使いきることができ、トースト用にピッタリサイズ。

まとめ

幻のバターと呼ばれたカルピスバターですが、近年、その美味しさの評判から口コミで存在が一般にも知られるようになり、デパートや高級スーパーでも置くようになりました。そのほか、インターネットでも購入することができるので、ぜひ、極上のカルピスバタートーストの味わいをお試しください!