人気の花嫁のれん列車!予約状況や車内サービス、花嫁のれん館も

花嫁のれん列車にゆられ、金沢から和倉温泉へのんびり旅を満喫してきました。この列車に乗るためだけに全国から訪れる列車ファンもいるそうです。そこで、予約の状況、車両のデザイン、車内のサービスや快適さは?降りたら、ぜひ訪ねてみたい花嫁のれん館もご紹介します。

花嫁のれん列車

予約状況は

人気の列車と聞いていたので、発売数日前にJR金沢駅で予約状況をたずねてみました。駅員さんによると「全国のみどりの窓口で発売しているので瞬時に完売することもあるので、早めのご予約を」とのこと、やはりなかなかの人気ぶりがうかがえます。

これは発売日に並ばないと予約できないぞと、発売時間に並んで3人分のチケットを購入することができました。乗車予定の2019年11月8日(金曜)は、あっというまに完売でした。季節や状況によって異なると思いますが、東京から合流する友人は予約が取れたことに大喜びです。


車両の外観や車内のデザインは

列車のネーミングになった「花嫁のれん」とは、娘の幸せを祈って嫁ぎ先に持っていく嫁入り道具のひとつで、加賀、能登、越中に伝わる伝統文化です。その幸せを願う気持ちを取り入れたのが「花嫁のれん列車」で、特別に設けられたホームに花嫁のれんが飾られていて、出発前から期待に胸がふくらみます。

2両編成の外観は、北陸の伝統工芸である輪島塗や加賀友禅の伝統工芸をイメージして、朱赤と黒を基調とした加賀友禅の着物を思わせる四季の花々が描かれています。入り口の車体部分にも金箔がほどこされ絢爛豪華な婚礼の日が再現されています。

思わず写真を撮りたくなるほどの優雅な外観と花嫁のれん、さっそく1枚撮りました。

和倉温泉まで約1時間30分、のんびりと走る旅情が楽しみです。

車内は、「和と美のおもてなし」をコンセプトにくつろいだ旅を楽しめる空間になっています。1号車は「桜梅の間」「撫子の間」「扇絵の間」「鉄線の間」「菊の間」「笹の間」「錦秋の間」「青の間」と、個性的な半個室が8つあります。

2号車は、全体を流水をイメージした図柄が描かれていて、半個室タイプと一人旅でも気軽に乗れるよう車窓を楽しめる座席の配列になっています。

1号車、2号車ともそれぞれの椅子は布張りの回転椅子になっていて、左右を向いて会話がしやすく座り心地も満点です。

また、金沢金箔で装飾された1号車のエントランス付近には、加賀友禅や輪島塗、水引細工などの伝統工芸品が展示されています。時間のない人は、ちょっとしたお土産を買うこともできますよ。

観光列車なので、UFOのまち羽咋駅で停車しホームで宇宙人の看板と写真を撮る時間も配慮されていました。

赤い車体に金色に縁取りのデザインは、近畿日本鉄道「しまかぜ」のデザインも手がけた監修・山内陸平氏とデザイナー井上昭二氏、アートデイレクターは山本俊治氏が手がけたものです。

車内の楽しみ

旅の楽しみのひとつは、車内のお食事です。4日前までに予約すると、「スイーツセット」や「和軽食セット」「ほろよいセット」が楽しめます。

スイーツセットは、七尾出身の世界で活躍する辻口博啓さんのオリジナル。コーヒーか紅茶と加賀棒茶、花嫁列車オリジナルの焼き菓子箱のお土産までついています。

「和軽食セット」と「ほろよいセット」は、金沢の老舗料亭「大友楼」が手がけた加賀郷土料理や旬の和食の食材を使った豪華なメニューがいただけます。飲み物やアルコール、お菓子、珍味などの車内販売もあるのでいろいろ楽しめます。

こんなに豪華なスイーツやお弁当がいただけるなら、列車で動く女子会もおすすめです。(出発時間にあわせて、提供列車が決められているので要確認)

和装アテンダントによる「おもてなし」も花嫁列車ならでは。和倉温泉・加賀屋監修の和装アテンダントが、軽食の提供や車内販売など通じて、快適な旅を案内してくれます。

●花嫁のれん列車は観光列車で全車指定席となっていて、乗車券のほか指定席特急券が必要です。

乗車券+指定席特急券+食事券などの予約(希望者のみ)
乗車するときは予約が必要なので、公式ネットで確認してください。

花嫁のれん館

「花嫁のれん館」は、七尾駅から徒歩約10分のところにあります。明治から平成までの花嫁のれんを見ることができます。

「花嫁のれん」は幕末から明治にかけて加賀・能登・越中にみられる風習で、絹の生地に加賀友禅の手描き模様が描かれたのれんを嫁入り道具として持参するものです。

花嫁の実家の家紋が染め抜かれた華やかな花嫁のれんは、挙式の前に嫁ぎ先の仏間の入り口に掛けられ、花嫁はこののれんをくぐり先祖のご仏前にお参りをします。

そして、花嫁が嫁入りの日に嫁ぎ先の玄関先で実家と婚家の水を半分ずつ混ぜて飲み干し、決意を示していたのです。こうした嫁ぐ娘への想いが込められたのが花嫁のれんです。

花嫁のれんくぐり体験もあり、角隠しの花嫁衣装をまとって写真を撮ってもらえます。(1人3.000円要予約)

●花嫁のれん館

住所:石川県七尾市馬出町ツ部49
TEL:0767-53-8743
URL:www.hanayomenorenkan.jp

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一度は泊まってみたい癒やしの宿やのんびり温泉旅行など、お好みの宿をチェックしてみませんか!

まとめ

花嫁のれん列車の華やかさアテンダントの行き届いたもてなしに、すっかりファンになってしまいました。車窓に広がるのどかな風景や日本海の眺め、ローカル線ならではの旅でした。