社会人になると、勤務中や社外での言動などのマナーを身につけなければいけません。自分は仕事で勝負できるからそんなもの必要ないと思うかもしれませんが、実際は仕事+マナーで一人前と判断されることが多いです。また、やってはいけないNGも覚えておきましょう。
勤務中のマナーを身につけよう!
勤務中のマナー
入社してしばらくは、あなたがどんな人物なのか相手もわかりません。そこで好印象を持ってもらうには、さわやかで素直、積極的で明るいなどがあげられます。社会人として基本的なことなので、ぜひ取り入れるようにしましょう。
わからないことがあれば自分で判断せずに、先輩に質問するようにしましょう。会社では、指示待ちではなく積極的に考えて行動することが求められます。新入社員の真摯な態度は、社内の周囲の人にも好印象を与えるはずです。
また、デスクワークの場合、椅子に座る姿勢が悪かったり机に肘をついたりするのは、やる気がないのではないかと誤解される場合があるので気をつけましょう。
来客の案内のしかた
会社に訪ねてきたお客様を案内する時は無言で案内するのではなく、わざわざ足を運んでくださったお礼を言ったり、天候の話など言葉を交わすといいでしょう。
階段などを案内する場合は、「前を失礼します」と断ってから、自分が先に上がります。歩く速度を相手に合わせる気配りも忘れないようにしましょう。お客様への第一印象がとても良くなり、気持ちのいい取引へとつながります。
お客様の見送り
自分が椅子に座ったままで挨拶は、失礼になります。立った姿勢で「ありがとうございました」ときちんと挨拶をして部屋のドアまで、あるいはエレベーターの前までお見送りするようにしましょう。
わざわざ足を運んでくださったお客様に、敬意が伝わるようにお見送りしてください。
お茶の入れかた、出しかた
新入社員だと男性も女性も、お茶汲みをする場面があるかもしれません。日本茶の場合、急須に1人小さじ1杯の茶葉を入れ、80度前後のお湯を注ぎます。2〜3分待って、人数分の茶碗にお茶の濃さが均等になるよう数回に分けて注ぎます。
お客様に出す時は、来客や目上の方から順に出していきます。
企画書の書き方
どんな部署でも、企画書の提出は欠かせないものです。学生時代にレボートの書き方で基本的なことはわかっているつもりでも、会社の企画書づくりは少し勝手が違うかもしれません。
とにかく、誰が見ても一目瞭然のA4サイズ1枚が基本です。さらに詳しい内容も求められますが、まず上司や相手先に目をとどめてもらえる工夫をしてください。キャッチコピーや、図・グラフをうまく使うと、パンチのある企画書が作れるようになります。
社内ミーティングのマナー
社内ミーティングは、テーマが決まっていると思います。新人だからといって、ただ座るだけの消極的参加はやめましょう。議題に対する勉強、問題点などを予習しておいてください。発言の機会があれば、積極的に意見を述べられるようにしましょう。会社も新しい考えを求めているから、ミーティングの参加を求めているのです。
また基本的なことですが、時間に遅刻するのはもってのほかです。
ビジネスマンに必要な知識
ビジネスマンとして、会社の財務状況や品質管理などを勉強しておくことも大切です。
商品を製造して販売している会社なら、原価意識も理解しやすいのですが、IT関連の企業では原価がいくらと聞かれると難しいですね。いずれにしても、「タイムイズマネー」の気持ちを持って働くことが大切です。
製造や建築現場では、安全意識が会社の重要な部分になります。常に安全を心がけ仕事を進める必要があります。
また、食品業界では食の安全は会社の生命線になります。一人ひとりの意識やモラルを早い段階で理解する必要があります。
改善意識とは、どんな業種でも当てはまることです。コピー用紙の使い方、無駄をなくすなど改善意識を持つことが改善の第一歩です。
取引先で活かせるビジネスマナー
取引先訪問時のマナー
清潔感のある服装、髪の毛などもきちんとした身だしなみは、取引先の方にも好印象を与えます。
具体的には、ダークグレーか紺色のスーツで季節に合った素材のもがをおすすめです。一年中、同じスーツを着回すのはやめましょう。ネクタイも、無地かストライプなど落ち着いた柄でシンプルにまとめたいですね。
初めての外回りで緊張するかもしれませんが、身だしなみはビジネスマンのマナーのひとつです。
訪問時は約束の時間の5分前に、時間厳守で着くようにしてください。
訪問時の挨拶
受付では自分の会社と名前を名乗ると、受付の人もスムーズに取り次ぎができます。取引先の方に、時間を作っていただいてありがとうございます、という気持ちで挨拶するようにしましょう。
言葉づかい
商談などの交渉では、売り込みや商品紹介などの正確な知識も必要ですが、その場をなごませたり本題に入りやすくする配慮も大切です。
言葉づかいがひと通り身についたら、一番大切なのは、取引先や上司、同僚にも常に相手のことを考えることができるよう心がけましょう。
名刺交換の仕方
初対面の相手とは、名刺交換を行います。どちらから出せばいいのか迷いますが、訪問した方が先に渡すのがマナーです。立って背筋を伸ばして、まず自分の名刺を渡します。
交換後は、自分の席の右上に名刺を置きます。商談が終わったら、名刺入れにていねいにしまって帰ります。
名刺は人脈作りのきっかけになるので、帰社後すぐに整理しておくことを忘れずに。
自己紹介のマナー
複数で相手先を訪問した時は、自社の新人を顧客に紹介するのが基本です。その時、自社の人には敬称は付けません。紹介されたら、黙って挨拶するより、一言「よろしくお願いします」と付け加えると、元気がよくて好印象を持ってもらえます。
コミュニケーションスキル
良好なコミュニケーションは、社会人になるととても重要です。ネットやメールが得意だけでは、仕事の成果にはなりません。結局のところ、上司や先輩、相手先に対してもコミュニケーションがうまくできない人は損をしてしまいます。
しぐさや表情、相手に合わせて話の内容を変えるなどの能力を磨いてください。そうすれば、仕事の情報も入るようになります。
クレーム対応
相手が何に対してクレームを言っているのかを把握することが大切です。まず、相手の言い分をよく聞いて、対応するようにしましょう。
自分で処理できない案件の場合は、担当者が後ほど連絡する旨を伝えましょう。クレームは上司や担当者に伝え、迅速に対応する必要があります。
たいしたことないと、そのまま放置しておくと、会社としての印象を悪くしてしまいます。
席順のマナー
会議や応接室で、座る席順のことを「席次」といいます。席次には、取引先の方や上司、目上の人への敬意が込められたもので、その順番はとても大切です。
立場が上の人が座る上座は、会議室の場合一番奥の真ん中から左右、テーブルを挟んで手前真ん中から左右という順に座ります。最初から難しいと思うので、複数人いる場合は自分が一番最後に座る、訪問時には奨められたところに座るよう心がけましょぅ。
タクシーに乗る時のマナー
お客様や上司とタクシーや社用車に乗る時にも、上座や下座があるので注意してください。運転席の後ろが安全という意味でいちばん上座になります。次は助手席のうしろ、真ん中は一番下座になります。助手席を使えば、窮屈な真ん中に座ることもないので、この場合は助手席が一番下座になります。
相手の方が座りたい席があるかもしれませんので、一応覚えておくといいでしょう。
バーティーでのマナー
会社の何周年記念とか、達成記念など、お祝い事の場面が多いです。仕事の一部という意識で、服装や言葉づかいに気をつけましょう。
相手先の方には積極的に声を掛け、直接的な仕事の話よりパーティーの趣旨に合った会話でなごやかな雰囲気をつくります。立食で飲み物などが空になっていたら、おかわりを運ぶなど気を利かせましょう。
一人ひとりが会社の顔
会社の信用は、利益に直接影響します。一人のミスやトラブルが会社の信用問題になり、イメージダウンにつながることがあります。組織の人間となった以上、一人ひとりが会社を構成する一員として、知識やスキル、コミュニケーション能力が求められます。
良かれと思って、上司に断らずに残業したり休日出勤したりするのはダメです。残業や休日出勤は、上司の指示に従って行うものだからです。
健康に気をつけるなどの自己管理も大切です。
やってはいけないNG
- 仕事のコミュニケーションは大切ですが、長時間の私語はNG
私用の電話やメールのやり取りも、業務中はしないようにしましょう。緊急の場合は、廊下にでるなどして他の人の邪魔にならないよう配慮しましょう。
- 他者の文章を流用するのはNG
企画書や報告書などを作成するとき、書籍やネットなどで調べた事柄をそのままコピぺは禁止事項です。自分の言葉に置き換えて表現できるようにスキルアップしていきましょう。
- 顧客の個人情報の漏洩など
仕事上知り得たお客様の個人情報を漏らすのも禁止事項です。いかなる情報も、友人や周囲にしゃべったりしないよう心がけてください。
仕事中のマナーおさらい
もう一度、押さえておきたいポイントを、勤務中のポイント、取引先でのポイントについて押さえておきましょう。
勤務中のポイント
- 社会人としての身だしなみに気をつける
- 挨拶は、はっきりと相手の顔を見ながら交わす
- 遅刻、欠勤、早退の報告をする
- 仕事の経過の報告・連絡・相談を忘れない
- 敬語や尊敬語を使えるようになる
- 積極的に仕事に取り組む姿勢
取引先でのポイント
- 相手先へ訪問時の遅刻は厳禁
- 身だしなみに気をつける
- 名刺の出し方、受け取り方を練習しておく
- 言葉遣いは常に丁寧に
- 会議室や乗り物などでの上座・下座を知っておく
- 会社の代表として来ていることを忘れない
- コミュニケーション・スキルを磨く
職場の人間関係に悩む若手社員もいます。ビジネスマナーを覚えていくことは厳しい規則に縛られるようだと思うかもしれませんが、自分自身のスキルアップにつながっています。仕事ができる人は、ビジネスマナーも一流です。技術を磨いたり、知識を深めると同じように、ビジネスマナーもトータルで評価されています。
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まとめ
ビジネスマナーは単に儀礼的なものではなく、仕事をスムーズに効率よく進めるために、身につけておきたいものです。一人ひとりの言動が会社の顔であり、自分のスキルアップにも役立つ、ビジネスマナーを身につけてほしいですね。