家庭菜園で落花生を収穫!実のなり方は?育て方や、人気のゆで落花生も!

家庭菜園で落花生を収穫したのですが、育てていて驚いたことがあります。まず、落花生ってどのように実がなるのか知っていますか?採れたてを塩ゆですると不思議な食感と味も…。そこで、落花生の育て方や採れたてのおいしい食べ方をご紹介します。

落花生って…面白い

地面にもぐつて実がなる

落花生の産地・千葉周辺の人はよくわかっていることですが、それ以外の地域の人は落花生の育て方や収穫時期や食べ方など、あまり詳しくないですよね。

まゆのような形の殻はどこに実ると思いますか?落花生はマメ科の植物で、夏になると黄色い花を咲かせます。豆はふつう花のつけ根が膨らんで、そこに実をつけますが、落花生は開花のあと子房柄というつるが何本も伸びて地面にもぐっていき、その先がふくらんで殻付きの実になります。

つるが地面に広がるって信じられないかもしれませんが、落花生ってほんとに不思議な植物です。「花が地面に落ちて生まれる」という落花生の名前の由来もここからきているのでしょうね。

家庭菜園での育て方

家庭菜園で育てやすいのは、「おおまさり」という大きな実のなる品種です。5〜6月ごろに苗ポットを植え、10〜11月ごろ収穫できます。

  • 土づくり/植え方
    家庭菜園のほかの野菜づくりと同じように、苗を植える2週間前に苦土石灰をまいて耕しておきます。その1週間後に、元肥の化成肥料もまいておきましょう。

    苗を植えるときは、深さ2〜3cmの穴を掘り、50cm間隔に空けて植えていきます。成長すると1m四方に広がるので十分なスペースが必要になります。
  • 水やり/育て方
    水やりは、苗が根付くまでは水やりをしますが、その後は土の表面が乾きそうになったら水やりをします。水はけがよくて、やわらかい土を好みます。

    10cmほどの小さなポットの苗が、夏になるとどんどん四方に茎を伸ばします。肥料は、花が咲き始めたら化成肥料を与えます。収穫まで2〜3回追肥してやります。
  • 収穫の時期/収穫のしかた
    栽培の途中で収穫することがないので、あとは時期がくるまで放っておいてもいいので楽です。

    葉っぱや茎の部分が少し枯れて黄色くなってきたら収穫できます。土の中にあって収穫時期がよくわからない時は、つるの一部をあげてみてサヤがよくふくらんでいるか確かめましょう。

    収穫するときは、根元をしっかり持ち一気に引き抜くのがコツ。一部の茎が切れてしまうとサヤが土の中に残ってしまいます。

採れたては、ゆで落花生で

近年、新しい品種が改良され極大粒で甘くて柔らかいのが「おおまさり」です。おおまさりは従来の落花生の2倍の大きさで、塩ゆでにするとなかなかおいしいです。煎り豆は1週間くらい天日干しをしてから使いますが、塩ゆにでするときは採れたての鮮度のいいものを使用します。

ゆで落花生の作り方

まず、殻の泥をよく落としてから殻ごと水洗いします。殻付きのままゆでますが、水1リットルに対し、塩大さじ2を加えて塩ゆでします。

約30分落し蓋をしてよくゆでてください。水気が少なくなってきたらいよいよ出来上がり。ザルに取り上げて水気を取ります。

殻は手でかんたんにむけ、薄皮ごと食べます。ほくほくとしてやわらかな食感は、枝豆のようで食べはじめると止まりません。ビールのつまみや白ワインとの相性もぴったりです。もちろん、コーヒーや日本茶といっしょにいただいても、ほっと一息つけますね。

落花生といえばピーナツが主流ですが、収穫時期になると地方の産直市場でも販売しているところがあるので、見つけたらぜひ試してみてください。

落花生の雑学

落下生は原産は南米とされ、東アジアを経て江戸時代に日本に伝わってきました。

落花生の産地は千葉県がダントツ一位で千葉の特産品となっています。全国の生産量の約80%を千葉県、このほか神奈川、鹿児島、栃木、静岡、宮崎、熊本でも栽培されていて、こうした産地では採れたてをゆで落花生で食べるところもあります。

千葉県八街市のJR駅前には落花生の面白いモニュメントが建っています。それくらい産地としての誇りを持って生産されていて、ゆで落花生のほか、定番の塩味ピーナッツやピーナツバターなども有名です。

落花生は栄養価の高いことでも知られています。カロリーは100gあたり生で259kcal、乾燥したものでは562kcalと少量で高カロリーが摂取できます。

薄皮にはポリフェノールが含まれていて生活習慣病に効果があるとされています。このほか、オレイン酸やリノール酸が含まれていてコレステロールを抑制する作用があります。

また、抗酸化ビタミンEも豊富で、活性酸素や体内の動脈硬化や心筋梗塞の予防にも効果があります。

ナイアシンも多く含まれていいて、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解してくれます。カリウムやマグネシウム、リン、鉄などミネラルも豊富で、老化や血行不良などにもよいといわれます。ただし、1日20粒くらいがおすすめで、食べ過ぎには注意しましょう。

まとめ

「おおまさり」は脂肪分が少なく、ゆでたほうが実もやわらかくおいしいのだそうです。昔ながらの「千葉半立」は煎ったときの風味がよく、「ナカテユタカ」は、早生種で収穫量も多く甘みのある品種です。来年は、また違った品種の家庭菜園にチャレンジしたいです。